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椿組2011年夏・花園神社野外劇「けもの撃ち」

  • 作・演出:竹重洋平(弾丸MAMAER)  主題歌:友川カズキ
  • 期間

    2011年7月15日(金)~24日(日) 毎夜7時開演/10ステージ
  • 劇場

    新宿花園神社境内特設ステージ
    新宿区新宿5-17-3 受付電話Tel:080-5464-1350
  • 出演

    山本亨/各務立基(花組芝居)/恒松敦巳/田渕正博/木下藤次郎/松本紀保/井上カオリ/長嶺安奈/李峰仙/岡村多加江/犬飼淳治(扉座)/伊藤新(ダミアン)/平塚真介/鈴木幸二/亀田真二郎(東京パチプロデュース)/藤川恵梨(劇団NLT)/勝島乙江(青年座)/田仲晶(弾丸MAMAER)/染谷恵子(弾丸MAMAER)/浜野まどか/山森大輔(文学座)/水谷悟/瀬戸純哉(劇団離風霊船)/土田卓(弾丸MAMAER)/鳥越勇作/宮本翔太/趙徳安/武田智弘(流山児★事務所)/小林大輔(東京パチプロデュース)/西村聡/瀬山英里子(渋谷ハチ公前)/今井夢子/徳留香織/河原杏子/新田えみ/辻親八/下元史朗/外波山文明
  • スタッフ

    作・演出:竹重洋平(弾丸MAMAER)/主題歌:友川カズキ/プロデューサー:外波山文明
    照明:沖野隆一(RYU CONNECTION)/美術:加藤ちか/音響:青蔭佳代(音スタ)/
    音楽:友川カズキ・石塚俊明・永畑雅人 /殺陣:栗原直樹(WGK)/衣裳:小原敏博/
    振付け:鈴木拓朗(chairoi PURiN) /演出助手:平野智子 /舞台監督:松下清永+鴉屋/
    舞台部:松本淳一・桑原淳・野口研一郎・佐藤昭子・中野聡/テント設計:大塚聡/
    テント舞台協力:吉木均・沖田乱・外波山流太・マサノソウ/ケイタリング:ASAMI/
    制作票券:佐藤希(Andem)・一ツ橋美和(少年社中)/
    宣伝美術:黒田征太郎・長友啓典・中村健+K2/
  • 「土を活かした野外劇を」竹重洋平

    今年で二十六年目(※2011年時点)になる椿組花園野外劇の魅力など、今さら挙げるまでもないが、新参者の身としては、よく心得るべき点である。代表的なものを述べれば、やはり、ビールを飲みながらの観賞がOKの懐の深さ。魚も踊るほど暑苦しい異次元のような客席の一体感。
    時にテントに当たって鳴る嫉妬深い雨音のしらべ。そして何といっても、あらゆる文化文明の原動力となってきた、本物の土だろう。劇場公演では体験出来ないそれらの醍醐味も、活かさなければ邪魔になりうる産物で、気取ったゲージュツでも披露しようもんなら、アッという間に掻き消されてしまう熱気がある。そこが好きだ。
    「いかに土を隠さずやるかだ―」そう、プロデューサーは仰せられた。その自然に対する畏敬の念は、本作の題材とどこかリンクするものがあるかもしれない。
    この物語は、大正時代に起きた、人食い熊による食害事件がモチーフになっている。いつどこから襲い掛かってくるか分からない自然や野生の猛威は、いつの時代も我々人間を脅かしてきた。そんな死への恐怖に抗って、もつれ始める滑稽無様な人間模様。
    さあ、人里に下りてきた獣と孤高のマタギの壮絶な戦いを通じて、野外でなければ観ることのできない、馬鹿に威勢のいい芝居を御覧にいれましょう。
    ビールとうちわを両手に、目がテンになってくれたら幸いです。

    竹重洋平 Youhei Takeshige  劇作家・演出家  弾丸MAMAER主宰